1試合平均で「0.805点」 ケタ違いの得点率
1968年のメキシコ五輪でアジア人初の得点王を射止め、銅メダル獲得の立役者となった。日本サッカーリーグ(JSL)では、得点王に7度も輝いている。
JSLでの得点率はケタ違いである。251試合出場で202ゴールを決めた。1試合平均で0.805点になる。
4月13日時点でJ1リーグ最多得点の大久保嘉人(セレッソ大阪)は0.416、同2位の佐藤寿人は0.399、同3位の興梠慎三(浦和レッズ)は0.355である。中山雅史は0.442、カズこと三浦知良(横浜FC)は0.426で、小林悠(川崎フロンターレ)は0.419だ。釜本の得点率が、驚異的だったことがうかがえる。
日本代表の国際Aマッチでは、76試合出場で歴代1位の75ゴールをマークした。格下相手に得点を稼いだ試合もあるが、PKによる得点はひとつもない。通算55点で歴代2位のカズが、PKで9点を上積みしているのとは対照的だ。
さらに言えば、釜本が代表で稼働した60年代から70年代は、クラブチーム相手の試合が多かった。現在のように日本代表の活動が国際Aマッチで統一されていれば、通算得点は100を超えていただろう。
「点取るポジションの人は余計なことをせんでええ」
かくも圧倒的な数字を残してきたのだ。釜本の言葉には説得力がある。ストライカー論では、本質にズバリと切り込む。
「相手の攻撃になった局面で、こっちに強烈なFWがいたら、守備側はひとりじゃなくてふたり残すでしょ。ふたり残すことができるなら、そのFWは守備に戻らなくてもいい。相手の圧力になっているんだから。いまのFWは守備のスライディングもよくするけど、僕なんてしたこともない。これは僕らの時代の古い考え方かもわからんけど、点取るポジションの人は余計なことをせんでええ。そのかわり、点取らなあかん。チームのために守備をする力の何割かを、得点を取ることに向けてええんちゃうの、と思うね」
自分が取るというメンタリティは、FWなら誰もが持っているはずである。「それはそうやろ」と釜本も頷くが、「問題はその気持ちが弱いのや」と続ける。
「FWは痛がっちゃいけない。蹴とばされても平気な顔をしないとあかんのですよ。そりゃ痛いですよ。でも、DFに痛い顔を見せたらあかん。僕はね、自分をマークする選手には、『いつまでも後ろからガツガツやっとったら、俺が後ろに回ったら絶対にやっつけるからな』と言っていた。それぐらいの気持ちでやらないと、ゴール前では戦えないですよ」
https://news.yahoo.co.jp/articles/8d476cad25120039cc2fc90b94915da229557cec
93年のJリーグ開幕は、ガンバ大阪の監督として迎えた。試合後に公式記録を手渡された釜本は、必ずシュート数をチェックした。FWの選手がシュートを打っていないと、「これじゃ勝てん」と渋い表情を浮かべたものだった。
「いまどきのFWの選手は、失敗すると周りから何か言われるとか、そういう気持ちがあるんじゃないの? でも、失敗とかそんなの関係ないよね。1試合で1本もシュートを打たないより、ミスしても打ったほうがいい。DFはひとつミスしたら終わりやから、慎重にやらないとあかんけど、FWはクヨクヨしてもしょうがない。次はGKに取られないとこに蹴ろうって、トライすればええだけ。ただ、そのトライを何回するか。5本も6本もシュートを打っても入らんかったら、今日は運がないなって思ってパスを出せばええ。シュートを打ちかけてパッとパスを出せばええ。点取り屋のイメージを出しておけば、ラストパスも楽に出せる。アイツはシュートを打つって思わせれば、DFは寄ってくるでしょ」
ストライカーの血が濃い釜本だが、実はJSLのアシスト王を3度獲得している。通算アシストもリーグ最多だ。シュートを打つことで守備側の注意を惹きつけ、味方にチャンスを提供していたのである。
「サッカーは動いているんだもん」
「もっと簡単に考えないと。難しく考えても点は取れない。アメリカンフットボールみたいに毎回止まった状態から始められるんなら、考えてやったらええけど、サッカーは動いているんだもん。組み立てをどうするか、最後の突破をどうするか、そこだけを簡単に考えていく。そういうもんでしょ」
釜本が言う「最後の突破」とは、アタッキングサードやファイナルサードと呼ばれるゾーンを指す。「そこで何をするかや」と、釜本は疑問を投げかけるように話した。
「突破のエリアでまだ、つなぎをやってる選手が多いよね。ゴールまで30メートルのところは、ひとり外したらもうシュートなんよ。そういう意識がない。30メートルからなら、誰でも狙えると思う。練習すれば狙えるようになる。現役時代の僕は『アイツは練習してない』って言われたもんだけど、人前でしなかっただけ。仕事をしながらサッカーをしていたアマチュアの僕らでさえ、個人で練習する時間を作っていた。プロのJリーガーにできないわけはないでしょ。とにかく最後のエリアに入ったら、最後までやり切らないと。それはFWだけでなく、MFもそう。メッシは2人いようが3人いようが前へいく。だから点が取れる。ひとつのプレーが次につながる」
アタッキングサードでの慎重なつなぎは、「ボールを大切にする」という意識の表われとしてもとらえられる。釜本はちょっと不思議そうな表情で言う。
「それなら、ボールを持って帰ればええ」
ここで紹介した釜本の言葉は、09年3月の取材で聞いたものだ。10年以上が経ってもなお、日本サッカーに当てはまるところがあるだろう。
「釜本2世と言える選手はいましたか?」と聞くと……
取材ではこんな質問もした。
釜本2世と呼ばれた選手はこれまでにたくさんいたが、自身が後継者だと思える選手はいたか──。
釜本は笑いながら、迷いを感じさせずに答えた。
「いないね」
これもまた、21年現在の日本サッカーに当てはまる現実だ。釜本邦茂というフットボーラーは、それぐらいズバ抜けていたのである。
ヒデも体は強かったけど、釜本さんは比じゃないって
今はみんな器用だけど
いい意味で日本人らしくない
シンプルに点を取る事に特化している。
未だに残念に思ってしまうw
日韓ワールドカップ見返すと柳沢キレキレで、稲本に点取らせていたな。
そうそう。
団体競技なのに個人記録伸ばしてもしゃーない。
teamという単語にIの文字はない。
今のシティみたいなのはいいな
ミドルがんがんうってけ
岡ちゃんがそれを実現するためにクラブを買い取った それがFC今治と岡田メソッド
一部では「究極のワーワーサッカー」とも呼ばれてる
インタビューや講演でも度々、
「釜本さんの再来を切望してるがそういうストライカーは半世紀たっても未だに出てきてない
だったら強力なストライカーに頼らない日本人に合った戦術を構築してみたい」的発言をしてる
正式にカウントしたらカズと並ぶって聞いたぞ
ゴール後の喜び方がなんかかわいかった
あとトラップからの振りがすげぇ速くてビックリ
ほぼステップ無しでドン!みたいな強烈なのを平気でできるFWて近年だと
久保竜彦しか思い浮かばん・・・
逆に鈴木隆行のように泥臭く相手のファールを誘ってチャンスを拡大してくれるFWは、どんなチームにも有難い存在だろう
でも、現代サッカーであのやり方が通じるかどうかは疑問だな。
ストライカーという言葉がピッタリなのは間違いない
だが監督は二度とやらすな
フィジカルを育てないと本物のストライカーは育たないという答えを教えてくれた日本歴代唯一のストライカー
さて今後20年で現れるかどうか
期待はしてるが
単にフィジカルと上背という意味なら
今の東京世代の下のパリ世代にたくさん出てきとるな
いつの間にこんなガタイのFW出てくるようになったのみたいなのが結構いる・・・・
しかも足が速い
クリロナも最初は武器は少なかったが左足の精度も高めヘディングでも決めるようになったよな。
ゴールを決めるために逆算出来る。
釜本さんも右インターナショナル、左ハイスクールから万能型ストライカーになった。
ゴール決める事が仕事で余計な事はしない。
>ゴール決める事が仕事で余計な事はしない
相当メンタルが強くないと駄目だね。
sns等自殺するまで叩かれるからw
実際に当時バイエルンからオファーあったらしいからな。本人が明言してたからサッカー番組で。
ここ読むまで「やっぱストライカーはエゴだよなー」って思ってたのに
ここを読んで「メンタルの問題より結局は個の力なのでは」ってなったw
今のFWは可哀想だわ、追わないとサポからも批判される
前線へのハイボールに試合中20回も30回も飛んで競らなきゃいけないし、そりゃあ体力消耗してシュートに迫力なくなるよ